「さん、ゲームしましょう。」
テツヤくんの綺麗なブルーの瞳を見ても、その真意は読みとれない。
*** Game
目の前には、おやつがいっぱい。
ていうか、ほとんどわたしが食べてるのだけど...テツヤくんはあまり食べない。ポテチとかはちょっと時々つまんでるけど、甘いものはあまり食べないみたい。わたしは、一人でボリボリパクパクおやつタイムを楽しんでいた。
すると、テツヤくんのわたしへの真っ直ぐな視線。何かなぁ、と思い、
「どうしたの?」
と尋ねてみた。すると、テツヤくんは飲み物を机の上に置いて、
「さん、僕とゲームしましょう。」
ゲ、ゲーム...?
テツヤくんが発する言葉にしては珍しい単語に、少々わたしも戸惑いながら、何がしたいのか、その意図もよく分からなくて、わたしは、返事をする代わりに、首を傾げてテツヤくんを見つめ返した。
「このポッキーで。」
「これ?」
「そうです。それぞれ端から食べ始めて、途中で折った方が負け。どうですか?」
「んー、何か難しそうだけど、やってみよっか。」
そして、テツヤくんがポッキーを一本箱から出し、いきますよ、と言って端をくわえたので、わたしも反対側をくわえた。
くわえたまま、よーい、ドン!
ん、ん、ん...?これが案外難しい。ポッキーを支えてないと上手く齧れない。でも、テツヤくんは上手にかじりながらこちらへと進んでくる。なるほど。唇で支えながら進んだらいいのかな、と思いながらグッとくわえたら、ポキッと折れてしまった。
「あ...」
「さんの負け。」
「え゛ー、ちょ、ちょっと待ってよー。だって、上手く出来なかったんだもん。もう一回っ。」
わたしは、そう言って、箱からもう一本出した。
「いいですよ。僕、何度でも勝ちますから。」
「いや、今度こそ、わたしが勝つからねっ。」
またまた、再び、お互いに端をくわえて、よーい、ドン!
そう。食べ始めて気が付いた。ゆっくり食べればいいんじゃん。そうよ。焦ることはない。ゆっくり、確実に...と思いながら、食べ進んでいったら...
ポキン。
ぶつかる直前で、テツヤくんが折ってしまった。
食べながら、「やったー。テツヤくんの負けー!」
んー、残念です、と言いながら、テツヤくんは飲み物を飲み始めた。わたしもポッキーで口の中がいっぱいでモシャモシャするので、同じように飲み物で潤した。
はぁ、っと、飲み終わってコップをテーブルに置いた時、スッとテツヤくんの手がこちらに伸びてきて、わたしの頭の後ろを支えた。へ?、っと思ってテツヤくんの方を向いた瞬間、お互いの唇が触れた...
「テ、テツヤくん...」
「本当は、ポッキーを食べて近づいたら、と思ってたんですけど、食べながらだとしにくいかな、と。」
そんなことを見つめられながら言われると、恥ずかしくて顔だけじゃなく首の方まで真っ赤になるのが自分で分かる。すると、またテツヤくんの顔が近づいてきて、チュッ、と音を立てて離れた。
さん、カワイイですよね、と言われて、わたしはテツヤくんの腕の中へと閉じ込められた。テツヤくんのストレートな表現に心地よさを感じながら、わたしはテツヤくんに体を預けた。
fin
by ゆかり 2012/03/29
《つぶやきという名のあとがき》
ふぅ。。。どうにかこうにか、のupであります^^ゞ
ここ最近、リアルに多忙でして、なかなかゆっくり落ち着いて書くことが
時間的に出来なかったので、upに時間かかっちゃってごめんなさい(>_<)
題材自体は、とってもオーソドックスな内容ですみません( ̄▽ ̄;
どうしても、あの、AKBのハイチュウのCM見てたら、書きたくなっちゃって。。。えへ。
本当は、ハイチュウとか他のお菓子でもいろいろやってみたかったのだけど、
あまりやるとしつこいかな、と。。。
ポッキーでシンプルにおさめました〜^^♪
いかがでしたでしょうか。。。
楽しんでいただけたら嬉しいです☆
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
陳謝。
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